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小型特殊自動車免許をとろう その3

 筆記試験が終わって、1時間ほど後に結果発表がありました。LEDの電光掲示板で受験番号を表示することで合格発表をします。人数の多い「原付」、「普通一種」は後回しの発表で、先にその他の区分をいっぺんに発表されました。

 場内アナウンスで予告の後、電子音が鳴って合格者の番号が瞬時に点灯しました。

 「 小型特殊
    0001  」
(おお、自分の番号あった。良かった。)

 後で発表になる原付や普通一種の受験者が、「小型特殊」の表示をを珍しがって話題にしていました。

 合格者は発表の後、免許交付手続のために、試験を受けた同じ受験室に行くことになっています(不合格者は失意のうちに帰宅の途に)。しかし、どういった訳か小型特殊を受験した者は違うらしく、同じ部屋に戻ったら、混乱の末に別の受験室に連れて行かれ、原付の合格者達と一緒になりました。

 そういえば、発表のしばらく後、「小型特殊を受験された……」と言うアナウンスがあって、自分の名前が呼ばれていた気がしていたのですが、直後に発表になった普通一種の合格者の歓声にかき消されて、良く聞こえなかったのでした。

 アナウンスは恐らく別の部屋に行けと言うことを知らせるものだと思いますが、そういった段取りが悪くなるのも滅多に小特を受験する人がいないからに違いありません。

 50〜60人位いる部屋に後から遅れてやってくる形になったので、既に席に着いて待っている原付の合格者達に注目されることになって、少々気恥ずかしい感じがしました。
私を部屋まで連れてきた職員の方が、そんな私の気分を感じ取ったのか、
「別に悪いことをした訳じゃないから、堂々としていて良いんだよ」
とおっしゃられていました。

 「小特」と「原付」はこの後の手続が異なるります。「小特」は免許に記載される情報が書かれた台紙に誤植がないかチェックして、写真撮影をするだけで終わりで、すぐに免許が交付されます。それに対して「原付」取得者は、この後実際にスクーターに乗って練習する「原付講習」を受講しなければなりません(註5)。そう言う訳で違う区分が混ざるといけないというので、危うく一番前にある「教卓」の席に座らされそうになりました。

(つづく)
近藤巧器行政書士事務所 埼玉県朝霞市
平成18520日公開

註5 事前に別な場所で「原付講習」受講した者は直ぐに交付されますが、埼玉県の場合、大多数は筆記試験合格時に免許センターで受講する様です。

注意 この文章には私的見解を含み、行政機関のそれとは異なる場合があります。また個別のケースによって事情が異なります。この文章を参考にした行動の結果は保証出来ませんので、自己責任でお願いいたします

小型特殊自動車免許を取ろう その4(完)

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小型特殊自動車免許を取ろう その1

小型特殊自動車免許を取ろう その2