近藤巧器行政書士事務所
平成19年6月1日より探偵業の業務の適正化に関する法律(以下、探偵業法)が施行され、施行日以降に探偵業を営む場合は届出をする必要があります。
探偵業を営めない者(欠格事由)
探偵業法では、これに該当すると探偵業を営むことが出来ないと言う欠格事由が定めてあります。
「 次の各号のいずれかに該当する者は、探偵業を営んではならない。
1 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
2 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
3 最近5年間に第15条の規定による処分に違反したもの
4 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
5 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの
6 法人でその役員のうち第1号から第4号までのいずれかに該当する者があるもの」
(探偵業法第3条)
探偵業は届出制ですので、基本的には届出をしさえすれば営業を始めることが出来るのですが、欠格事由に該当する人(もしくは欠格事由に該当する人が役員になっている法人)届出をしても営業することが出来ません。
今回施行される探偵業法では、欠格事由に該当する人が探偵業を営んではならないと、あくまでも禁じられているのは探偵業の営業に過ぎません。ですから、欠格事由に該当する人でも、探偵業者の従業員として探偵業務に従事することは可能です。3年後の探偵業法の見直し再検討の際には、この点は厳しくなるかも知れません。
もしも施行以前から、探偵業を営んでいる人が欠格事由に該当し、施行後も探偵の仕事を続けたいと言うならば、欠格事由に当てはまらない人を新たに経営者・事業主・役員になってもらい、従業員として雇用してもらって届出をするることが考えられます。もちろん名前だけの形式的な経営者ではなく実質が伴っていないと、禁じられている名義貸し(第5条)に該当し処罰の対象となります。
もしも、行政書士が探偵業届出の依頼を受けた場合、当然ながら、相談を受けた際にまずお尋ねするのは、依頼人様が欠格事由に該当しないかと言うことになります。欠格事由に該当する場合は、届出をしても営業が出来ないので、届出を断念することになります。
第3条1号(被後見人、被保佐人、復権を得ない破産者)については、行政書士が委任に基づき証明書を取り寄せることで確認することが可能でありますが、その他の事由、過去の犯歴や暴力団員であったかどうかなどと言うことは、確かめようがありません。届出書を窓口で受理した後に、警察が独自に持っているデータベースと照合して、欠格事由に当てはまれば、後で営業廃止命令を出すことになります。(葉梨
2006 p.100 下記参考文献、神奈川県警HP)
また届出後に交付される届出済証については
「営業開始又は変更の届出があったときは、公安委員会から届出者に対して、届出証明書を交付します。届出証明書は、探偵業を営むに際し、必要な届出をしたことを証する証に過ぎず、営業の許可をしたという『許可証』とは、全く性質が異なります。」(引用 神奈川県警HP)とされます。
近藤巧器行政書士事務所 埼玉県朝霞市
平成19年5月3日公開
参考文献 葉梨康弘(2006)『探偵業法 立法までの物語と逐条解説』立花書房
注意 この文章には私的見解を含み、行政当局のそれとは異なる場合があります。また個別のケースによって事情が異なります。この文章を参考にした行動の結果は保証出来ませんので、自己責任でお願いいたします。
探偵業の届出について その3
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